外反母趾と開帳足・こんにゃく足


突然ですが、私の足は、こんにゃく足です。こんにゃく足でもあり、開帳足でもあり、もちろん外反母趾でもあります。
外反母趾は、広く世間に知られていますが、開帳足は、どうでしょう?ましてや、こんにゃく足ともなると、「私、こんにゃく足なんだ~!」と言われて、すぐさま「えっ!?本当!?じゃあ、靴選びが大変でしょう?外反母趾にもなりやすいし…」と返せる人は、ほとんど皆無ではないでしょうか?外反母趾の症状を持つ人でも、こんにゃく足のことは知らない、というケースも多そうです。
…というわけで、今回は、開帳足と、こんにゃく足についてのお話です。
開帳足もこんにゃく足も、外反母趾も、足のアーチの崩れ(変形)から始まります。足のアーチと言いましても、たてのアーチと横のアーチがありますが、開帳足とこんにゃく足に関係するのは、横のアーチです。ちなみに、たてのアーチは「土ふまず」のことですね。健康で正常な足は、筋肉や靭帯によってアーチがしっかりと形作られています。しかし、何らかの原因で、筋肉や靭帯に負担がかかりすぎてしまうと、靭帯・筋肉がゆるんできてしまい、アーチを形作けられなくなってしまいます。すると、アーチが落ちてしまい、平らになったり、あるいは、もっと進行すると、逆のカーブを描くようになってしまいます。これが、開帳足です。
本来、第二趾から第四趾のつけ根は、地面には着かないので、開帳足になると、足指のつけ根が痛んだりします。また、痛みが無くても、第二趾から第四趾のつけ根部分にたこが出来ているのも、特徴です。はい、私の足の裏を見ても、第三趾のつけ根には、いつもタコやうおの目があります。ネイルサロンでフットケアをしてもらっても、にっくきタコとうおの目は、すぐによみがえってくるのです。
足の横アーチが崩れると、中足骨(ちゅうそくこつ)は、だんだんと横に広がってしまいます。言ってみれば、中足骨を束ねているゴムの役割をしている靭帯がゆるむわけです。何膳かの割り箸をゴムで束ねたものがテーブルの上にあるとしますね。そのゴムが古くなったり劣化したりしたらどうでしょう?割り箸は、テーブルの上でばらばらに、平らになってしまいますね?そんな感じです。
外反母趾も、ただ第一趾のつけ根が出っ張ったり、変形したりするわけではありません。中足骨も横に広がっているのです。内反小趾についても然り。
では、私のようなこんにゃく足とは、どんな状態を言うのでしょう?開帳足で、なおかつやわらかく、足の甲(中足部の辺り)を手で握ると、縮んで、足囲(ワイズ)が狭くなるタイプのことです。何故やわらかいのでしょうか?足の筋肉が少ないんです。私の足は、たてのアーチはかろうじてありますが、甲はぺっちゃんこ、かかともすごく細い、という珍しい足なんです。しかも、足の指が長めなので、バックス バニーの足に似ている、と言われたこともあります。(確かに!自分でもそう思います。)地面に着くと、幅がありそうに見えるのですが、足を宙に浮かし、さらに甲を手で握ると、ワイズは1E、あるいはEより下のDになってしまうのです。
こんにゃく足の原因は、色々言われています。
★ 幼いころに、早く靴を履きすぎた。
★ 裸足で遊ぶ機会が少なかった。
★ 運動をしてこなかった。
…私に限って言いますと、あてはまるのは、裸足で遊ぶ機会が少なかった、くらいでしょうか。ずっと運動をしてきましたし、子供の時分に靴を履き始めた時期で言うなら、同じように育った姉妹は、足にトラブルはありませんので、靴を履き始めた時期に問題はなさそうです。でも、きょうだいで比べるなら、裸足で遊ぶ機会だって、同じようなもの。…でも、かたや健康でヒールのパンプスも平気で履きこなす足の持ち主で、私ときたら、ぐにゃぐにゃのこんにゃく足の持ち主。あゝ不公平!
こんにゃく足で困るのは、まずは靴擦れができやすいことです。しかも私はかかとがすごく細いので、一般的に売られている靴を履くと、かかと部分はぶかぶか。常に靴にこすれてしまうので、靴下のかかと部分には、すぐに穴が開きますし、靴擦れもばっちりできます。
そして、自分が外反母趾だからと言って、外反母趾用の靴に飛びついてはいけないのです。世間の人は、靴メーカーも含め、外反母趾の足イコール幅が広い、という思い込みがあるので、外反母趾用の靴のワイズは3Eとか4Eなんていうのが常識になっています。しかも、かかとも大きな作りがほとんど。そんな靴を履こうものなら、第一趾のつけ根の痛みから始まり、かかとの靴擦れ、中足骨下のタコ、うおの目の増殖、と恐ろしい連鎖が待ち構えています。
では、開帳足、こんにゃく足の対策は、あるのでしょうか?これは、何をおいても足の筋力増加、これに尽きるようです。足のストレッチや、一般によく知られている足の指でのタオルたぐりよせ運動などを、地道に続けるしかなさそうですね。